同軸モデムをハックしたお話

突然ですが、我が家(実家、持ち家、3F建て)には宅内LAN設備がありません。 ケーブルを通すための穴もなく、有線LANを通すためには屋外に配線するしかない状況でした。 ところが最近、同軸ケーブルが集まる空間があることが判明し、それを利用して有線LAN環境が構築できないかと考えていました。 定期的にネットワーク機器を買わないと死んでしまうのかもしれない 我が家の構造 よくある1カ所にケーブルが集まっており、分配器で各部屋に電波を分配する仕組みとなっていました。 数えてみると7分岐でした。多すぎだろ… とりあえず同軸モデムは使える構成に見えます。 技術・装置について 同軸ケーブルを使用してのLAN構築にはいくつか規格があるようです。 (僕が触ったもののみ記載しています) MoCA アメリカでよく使われている規格のようで、 MoCA Home™ 2.5 では 2.5Gbps までの通信が可能なようです。 周波数は 1125〜1675 MHz で、日本では BS-IF の周波数帯(アンテナで受信した後同軸ケーブル内を通る際の周波数)と被ります。...

   2023年09月02日     8分で読めます
(一般人には)高いQNAPのNASを個人宅で運用した感想

2023年2月頃に TS-h886 というQNAPのNASを購入していました。 というわけで、まいにゅーぎあ。。。 pic.twitter.com/i5NTBaqEtw— ingen084 (@ingen084) February 14, 2023 経緯 我が家では2019年3月頃から自作PCで ZFS を使用した NAS を運用していました。環境としてはこんな感じです。 OS: Debian 9 CPU: i7-4790 MEM: 32GB SSD(システム): 1TB...

   2023年06月27日     14分で読めます
ブログをリニューアルしました(11か月ぶり2回目)

なんかいろいろあって今後頻繁にブログ記事を更新していこう(月一ぐらいを想定)ということになりました。 が、前回作った奴はサクサク動いててよかったんだけど、さすがに機能が少なすぎたのでリニューアルすることにしました。 経緯 前回は yarn v2 を使用して依存関係に関係なくブログをビルドできることを考えていましたが、いろいろ課題がありました。 パッケージの問題は起きなくとも結局 node の更新で死んでしまい、パッケージの更新が必要になる 機能がいろいろ足りていないが、デザインも思いつかないしやる気も出なかった(やりたいことが多すぎて時間がない) yarn v2 はもう古い?(らしい?マジ???) といった理由から、Rubyは嫌いですが GitHub Pages で使用できる Jekyll を使用することにしました。 はてななどの(カスタムドメインで有料になる)サービスを利用するという手もありましたが、なんかお金かけるほどかな…という気持ちもあり Pages を使うことにしました。 が、一から作る気はないのでテンプレートをお借りすることにしました。 今回はたまたま目についた、目次や検索機能が存在する...

   2023年06月17日     3分で読めます
KyoshinEewViewer for ingen を使いこなそう!

僕は KyoshinEewViewer for ingen というアプリを趣味で開発しています。 簡単に説明すると、緊急地震速報や地震情報、津波情報などを表示するアプリです。 今年9月で初公開から4年になるというのもありカスタマイズできる内容が多くなってきたため、この機会に作者が想定している利用方法・よくある質問・よくありそうな質問をまとめてみたいと思います。 この情報は2023年5月末時点での情報になりますのでご注意ください。 アプリ全体・各機能共通 アプリが重い/緊急地震速報発表に重くなる このアプリではGPUを使用して地図などを描画します。そのためノートパソコンなど、グラフィック性能が低い端末上では重くなることがあります。 また、マップ移動時や緊急地震速報発表時などはディスプレイのFPSに合わせて画面を更新しようとするため、PCの性能によっては重くなってしまうことがあります。 重くなってしまう場合は以下の設定を変更してみてください。 外観・基本設定 -> フレームスキップ の数値をあげる 意図的にFPSを下げることで負荷を減らします。 地図 -> ミニマップを表示する をオフにする オフにすることで左上のマップが表示されなくなりますが、処理は軽くなります。 地図 ->...

   2023年05月29日     9分で読めます
何もわからない人が震度の算出について解説する

この投稿は 防災アプリ Advent Calendar 2022 の2日目の記事です。 はじめに この記事は数学的な知識を何も知らない人が震度の計算方法についてをそれとなく解説する記事です。 間違った点があればやんわりと指摘していただけると嬉しいです。 あとはまあ、実はすべて気象庁のサイトに丁寧な解説があるので、この記事を読んでなんとなくでも理解できたら正確な知識にするためにも読んでみてください。 震度とは何か 皆さんはよくご存知だと思いますが、震度というものは その場所において、どのぐらいの体感(+被害)が発生しうる揺れを観測したか というものです。 どのくらい、とはいってもシンプルに大きな加速度(≒衝撃)を観測しただけでは震度が大きくならないこともあり、これには揺れの周期が関係しています。 揺れの周期について 揺れの周期は建物などに対する被害に関与します。 建物など、すべての物体には 固有周波数(固有周期) というものが存在しており、この周波数が与えられると物質自体と共振を起こし、その物体に対する与える影響が大きくなります。学校の授業で音叉を共鳴させましたね。それと同じノリです。 建物(固有周期)に対してどれぐらいの影響を与えるかを数値的に表したものを 応答スペクトル と呼びます。つまり、自分の住んでいる建物に合わせた周波数の強震モニタの速度応答の画像を確認することでどのくらい影響を及ぼしているかがわかるということです。 詳細な解説はこちら 従来は人の感覚や周りの被害により決定されていたり、災害対応の基準となっているという経緯もあり、震度の算出には一般家屋に被害を及ぼしやすい揺れの周期に重点が置かれているように見えます。(筆者の推測のため注意)...

   2022年12月01日     7分で読めます