KyoshinEewViewer for ingen 2024年5月のアンケートについて
拙作のアプリ、『KyoshinEewViewer for ingen』にて、5月にアンケートを実施しました。
10件ぐらい回答もらえたらありがたいな…と思っていたところ予想を大きく超える量の回答をいただき、ありがたい気持ちでいっぱいです。
そこで、一旦このタイミングでのアンケートの結果・いただいたご意見や回答の場をここに設けさせていただくことにしました。
アンケート自体の終了は未定ですので、まだの方はよろしければ回答いただけますと幸いです。
KyoshinEewViewer for ingen 利用者向けのアンケートを公開しました。(終了時期未定)
— ingen084 (@ingen084) May 15, 2024
(次のアプリのアップデート内容にもこのリンクを含む予定です)https://t.co/UDTE41Yf4h
今後の改善のためにも回答いただけるとありがたいです。 pic.twitter.com/RXreVlaNrD
結果を公表してしまうことでアンケートの意味が無くなってしまうのではないか、なども考えたのですが発表から3週間が経ち次の機能の実装も始めているためそれに合わせておおよその内容を記しておきたいと思います。
なお、割合は雑に丸めたり記述内容を意訳したりしています。完全にそのままではない点についてはご了承ください。
割合系の質問
利用していますか?
- 常時利用している
- 80%
- たまに利用している
- 10%
- 地震が起きたときに利用している
- 8%
8割以上常時利用してくださっている方から解答をいただきました。
知った経緯を教えてください
- Webサイトから
- 40%
- YouTube 等動画から
- 16%
- 作者のツイートから
- 14%
- 作者以外のツイートから
- 6%
- わからない・わすれた
- 16%
- 検索等から(その他)
- 6%
Web サイトから知った方が多かったようです。
作者としてはあまりアプリを宣伝しておらずどの経路で広まったのかよくわかっていなかったため、非常に参考になりました。
作者以外の経路としては JQuake のWebページや、YouTube で配信されている方の名前が挙げられていました。
ソースコードが公開されていることは知っていますか?
- 知っている
- 54%
- 参加経験あり
- 9%
- 知らなかった
- 33%
半分ぐらいの方がソースコードを公開していることを知ってくださっていました。
利用しているプラットフォームを教えてください
- Windows
- 90%
- Linux
- 5%
- Mac
- 10%
複数回答が可能なため合計値が100%を超えています。
ほとんどの方が Windows ですが、 macOS ユーザーの方も一定数いらっしゃることを把握しました。
他の主要機能に手を入れている最中ではありますが macOS 向けアップデータの追加や通知のサポートなども積極的に検討していきたいと考えています。
利用している機能を教えてください
- 強震モニタ
- 94%
- 地震情報
- 87%
- 津波情報
- 80%
- 雨雲レーダー
- 40%
- 災危通報
- 11%
そのほかにも特徴的な機能を書いてくださった方がいらっしゃいましたが、割愛させていただきました。
(書いてくださった機能は重要な機能ということを心に留めておきます。)
デフォルトで有効になっている機能が高いのは当たり前ですが、機能追加の優先度の参考にさせていただきます。
スマートフォン・タブレット版
- 不要
- 54%
- 最適化した物が欲しい
- 18%
- 利用できない機能があってもほしい
- 28%
スマホ対応は非常に作業量が多いことや開発思想に合わないことからPC版のみの開発を行っているのですが、半分程度の方にスマートフォン版の開発は不要という回答をいただきました。
しかし利用できない機能があっても問題ないという方も一定数いらっしゃることがわかりましたので、時間があればタブレット端末向けのビルドに挑戦する価値はあると認識しました。
UIのデザインはどちらに寄せて実装してほしいですか?
- わかりづらいが情報量が多い
- 67%
- わかりやすいが情報量が少ない
- 33%
この質問はここ最近シンプルを目指しつつもかなり文字を詰め込むデザインをしてしまっており、大きくUIの構成を変更するかどうか悩んだ上での質問でした。
この結果を踏まえて津波観測情報のデザインを実装中です。EEWの表示についても詳細情報を増やすことで地図が隠れてしまうという問題を認識していますが、分離してさらに細かい情報を表示できるような対応を予定しています。
安定版・最新(不安定)版を分けてリリースする計画について
- 不要+欲しいが最新版を利用したい
- 48%
- 欲しい(使い分けたい+安定版を利用したい)
- 50%
欲しいが最新版を利用したい については安定版が存在しなくても状況は変わりませんので不要としてカウントしています。
意外に分かれる結果となりました。リリーススケジュールやコードの管理が難しくなるためやろうと思いつつも放置していた形ではあったのですが、一定以上の需要を理解しましたので近いタイミングで安定版の導入を検討しています。
安定版の更新の間隔については 2~3ヶ月 が一番多く、 次に1ヶ月に1回程度の順番となりました。
リリーススケジュールの参考とさせていただきます。
電文解析の実装方針
- 今のままでいてほしい
- 56%
- 利便性を取ってほしい
- 15%
- どちらも利用できるようにしてほしい
- 7%
半分以上の方が今の方針に理解いただいているようで、ありがたい限りです。
一方安定性や回線の安定しない環境のことを考えると方針の転換や両対応の需要もあると認識しましたので、優先度はかなり低めですがアプリ自体の動作検証の体制を十分に整えるのも合わせて検討したいと思います。
機能の利用傾向を把握したりするような仕組みの導入を許容しますか?
- はい
- 95%
よく思わない方が多くなると予想していたのですが、ほとんどの方に許容していただけたということで前向きに検討させていただく予定です。
これによりUIの改善や追加する機能の選定などがしやすくなるはずです。
要望など
回答が存在する物を抜粋しています。
そのほかの物はロードマップに追加したりしていますので参考にしていただけたらと思います。
選択式のもの
投票数が多かった物をいくつかリストアップします
- 津波の観測値表示
- 現在実装作業中です
- 推計震度分布表示
- UI検討中です
- DM-D.S.S 契約時とそれ以外で表示方法が変わる予定のため技術的課題なども整理中です
- 長周期地震動階級の地図表示
- 推計震度分布の表示と合わせてUI検討中です
- EEW到達予想時間
- システム検討中です
- デフォルト通知音
- 試しに効果音を自分で作ってみたものの、出来がイマイチだったためもう少し検討させてください
- 自作音源を作られている方でフリーで公開しても良いよという方がいらっしゃいましたらご連絡いただけますと幸いです
リアルタイム震度を数値で見る機能を戻して欲しい / 揺れ検知のトリガーを細かくしてほしい
強震モニタの利用条件から、僕の実装での実現は厳しいとお考えください。
こちらで見解を述べていますが、特定の観測点名やその観測値を出してしまうことは本来の強震モニタでは想定されていない使い方です。
想定外の使い方をしてしまうことで誤った判断を起こしてしまうだけでなく、明確にツールからの強震モニタの利用を禁止されてしまう可能性があります。
過去バージョンをずっと利用し動画や配信で利用している方も見かけたりしますが、他の方やアプリのことも考えて活動いただけますと幸いです。
(他人に迷惑をかけない範囲で十分理解した上で利用するのは自由だと思います。)
Wolfx API に対応してほしい
一時期検討していましたが、The Last 10-Second で提供されているデータを無断で再配信している可能性が高く、倫理的に問題があると判断したため実装を見送っています。
災危通報機能を完成させてほしい
災危通報は作業コストが非常に高く、すべて実装し終わるまでに途方もない時間がかかると考えたため最低限表示できるレベルでリリースをさせていただきました。
僕としても完成させたい気持ちはあるのですが、他の不完全なままになってしまっている機能も多くありますのでアンケートの結果も考慮しながら実装順序を整理しています。
特定のソフトにキーを送信するアクションが欲しい
これは OS ごとにウィンドウシステムが大きく違うため実現が難しいです。
アプリを起動(ファイルを開く)機能がありますのでキーを送信するアプリを起動するなどで対応いただけるとありがたいです。
アプリの解説が欲しい / ワークフローのUIが難しい
過去の記事 で解説はしているのですが機能が結構変わっているため最新版を作成したいと思います。
ワークフローのUIについては、複数のワークフローを編集するのに向いていないUIになっていることを認識しています。
今後ウィンドウを分離するなどして使いやすくしていく予定です。
読み上げ機能が欲しい
OSに依存しない VOICEVOX のAPIを利用した読み上げアクションの実装を計画中です。
音声合成サーバーと音声再生を別のPCにすることも可能になる予定です。
複数の情報を並べて表示させたい
現状のアプリの設計上、実現は厳しいです。
しかし需要は理解していますので良い方法が思いつきましたら実装を検討したいと思います。
アプリの強みについて
正直なところ、自分のアプリの何がよいのかわからずに開発している節がありました。
今回沢山の方にお話をいただき、強みとしている物が何かをしっかり理解できましたので、その良さを生かしていけるよう開発を続けて参ります。
不具合について
いただいた物の中にはまだ確認できておらず調査中の物も存在していますが、こちらも現時点で回答が存在する物のみを抜粋しています。
一部海外の地形が消える
作者の環境では再現できておりません。
しかし少し心当たりのある処理はあり、マシンスペック等が関係している可能性もありますので再現した方は詳細をいただけると助かります。
各地の震度表示が遅い
DM-D.S.S 連携を行っていない状態ですと地震情報は防災情報XML(PULL型)を利用することになり、発表から数分遅れて受信することになります。
その解決のために独自サーバーを用意するなどの検討も行いましたが、障害耐性やサーバーの費用などの問題、 DM-D.S.S 契約数の減少を招いてしまうといった課題もありあまり進んでいない状況です。
その他作者へのコメント
たくさんの温かいお声をいただきありがとうございます!
こんなにいただけるとは思っておらず感動しております…。
引き続き機能の実装など行っていきますのでよろしくお願いいたします。
寄付の方針について
今のところアプリの開発支援としての寄付を募る予定はありません。
お金に困っていないのもあり、もし頂いたとしても娯楽に消えてしまうだけですので…。
不具合の報告や、GitHub での開発への協力はお待ちしております!